占い師お金儲けが目的になると

占いは、いろいろなものと結びついてビジネスになる可能性があります。占い×喫茶は存在しますが、占い×フィットネスクラブは聞いたことがありません。占い×美容サロン、風水占い×旅行、占い×音楽のコラボは、どうでしょうか? 今はまだ仕事になっていなくても、いつかどこかで、あな
たがそんな仕事を作り出すことになるかもしれません。

何を目指して、どこまで進んでいくかは、もちろん、占い師次第です。と、夢が広がったところで、水を差すようですが、大事なことをお伝えしておかなくてはなりません。

お金儲けが目的になると、なぜか不思議なことに、占いが外れるようになります。

いえ、決してお金を稼ぐことが悪いことだと言っているわけではないのです。占い師だって、かすみを食べて生きているわけではありません。健全な経済活動は、生きていくために絶対に必要なことです。

お金でなんでも買えるとは思いませんが、わたしだって、お金がたくさんあったら、もちろん嬉しいです。

お金を稼ぐことが良い悪いという話ではないのです。

もっと別の次元の話です。

たぶんおそらく、お金を多く稼ぐための脳のはたらきと、占いをするための頭の能力は、相反するものなのです。

占いを当てるためには、抽象的な言い方で申しわけないのですが、心と精神を開くことが必要です。未来や遠方の情報にアクセスするために、自分というひとりの人間の限界をなくして、どこまでも広がっていくのです。そのためには、常識や善悪やこの世の世界の基準をすべていったん手放さなくてはなりません。

常識や善悪をコントロールする、いわゆる「自我意識」は、脳の前頭葉にあるとされています。

ユングの弟子だったマリー・フランツ博士は著書『偶然の一致の心理学』の中で、絶対的知識とつながるためには、意識レベルの低下が必要だと述べています。自我意識がライトのようにこうこうと明るく輝いていては、ろうそくの光のようにかすかな絶対的知識は見えません。

自我意識が弱まれば、当然、善悪のコントロールをする力も弱まります。

いわばその「正気をなくした」状態に、自由にいつでもなれるのが占い師なのです。

現実という縛りから抜け出すために、自由に関節を外せるマジシャンのようなものです。

ただ、いつでもすぐに外せる関節は、どうしても外れやすくなりがちで、ときには、外れっぱなしになってしまうこともあります。職業病のようなものでしょうか。

一方、お金を稼ぐには現実的な損得勘定、経済観念、冷静な判断力など、自我意識の高度なコントロールが必要です。そういった現実対応能力を発達させすぎると、自由に関節が外せなくなって……たぶん占いが当たらなくなるのです。